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Medical Management of Advanced Heart Failure.
JAMA, 2002: 287; 628


Evaluation of Advanced Heart failure
Search for Potentially Reversible Factors
Af…安静時のレートコントロールはジギタリスで可、労作時はβブロッカーやアミオダロン
アルコール多飲、肥満、貧血、肺塞栓、甲状腺機能(特にアミオダロン内服中)、上気道炎
CAD…再灌流が推奨される
Left Ventriculectomy…過去の治療
AneurysmectomyMV repair/replacement…適応により実施

Definition of Hemodynamic Profile
> CongestionElevated Filling Pressure
起座呼吸
JVP上昇(胸骨角からパルスまでの高さ+5cmx3/4
80%CHFではラ音は肺リンパ管による代償のため聴取されない
70歳以下では25%程度でしか浮腫は出現せず、高齢者では他の要素でも出現するため感度が低い
S3は他の疾患では出現しないため特異度が高い
> Low Perfusion
血圧、脈圧の狭小化(重症心不全患者ではsBP-dBP/sBPCardiac Indexを近似)
末梢冷感は手・足よりも前腕・下肢での評価の方が特異的
jcc10010f1.gif

486名のlow LVEFの心不全患者で、67%Profile Bwarm + wet28%Profile Ccold + wet5%Profile Lcold + dryだった。1年後の予後を比較すると、cold + wet群ではwarm + wet群の2倍、予後が悪い。




Design of Therapy
Focus on Filling Pressures

心不全の治療のターゲjcc10010f2.gifットは低灌流の有無に関わらず生じている左室充満圧(filling pressure)を低下させること。filling pressure上昇の結果、肺高血圧や右心不全が出現する。Filling pressureの上昇は心筋酸素消費量を増やすだけでなく、冠動脈血流も低下させ、CADによる心不全での狭心症発作の原因となる。





Therapy for Hemodynamic Profiles
Profile B:Wet and Warm
治療コンセプトはdryにすること。ほとんどの場合、ACE-Iを使用しているので、利尿剤を増量することになる。外来管理ができることも多く、普通はループ利尿剤の静注に反応良好である。ニトログリセリンなどの血管拡張薬の静注によりうっ血症状はさらに改善する。hANPの早期から治療効果があがる薬剤で、侵襲的な血行動態モニタリングなしに使用できる。hANPは血管拡張薬としての作用し、同時に利尿効果を示す場合もある。Profile Bでは強心薬は必要ないことが多く、むしろ有害かもしれない。

Profile CWet and Cold

低灌流のある心不全では、dryにすることよりもwarmにすることの方が重要である。低血圧のためACE-Iやβブロッカーは一旦中止が必要。多くのlow outputの心不全患者では末梢の血管抵抗の上昇を認め、血管拡張薬だけでも改善すると思われる。ドブタミンやミルリノンなどの強心薬の適応は議論の分かれる点である。

最もよく使われる血管拡張薬はニトロ化合物で、静脈・動脈の血管拡張作用でfilling pressureを低下させ、心拍出量を増やし、結果として利尿がつく。慢性期の管理には、ACE-Iとニトロ化合物、(ヒドララジン)を併用する。

静注の強心薬を使用すると、虚血や頻脈性不整脈のリスクが増加する。静注薬から内服薬への切り換えが複雑な点も問題である。また、特にミルリノンは作用が遷延するため、中止後48時間以内には利尿剤や血管拡張薬の調節にも影響を与えている可能性がある。

強心薬のルーチンでの使用は、そのリスクを考えると正当化されるものではない。血行動態が不明の患者のとりあえずの治療として使うことで、とりあえず安定化させることはできるので、”until” therapyとして位置づけておくべき(until diuresisuntil resolution of transient condition such as pneumoniauntil transplantationuntil death)。

Profile LDry and Cold
低心拍出量だがfilling pressureの上昇がない場合、臨床的にはほとんど無症状で、うっ血所見はあるが見逃されている。耐容能があれば、βブロッカーまたはアミオダロンを徐々に増やしていくと長期的な効果は期待される。

 

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NBTE nonbacterial thrombotic endocarditis, marantic endocarditis

Definiton and Pathogenesis
癌などの慢性疾患の患者の正常な心臓の弁に、血流感染を伴わずに血栓形成し、動脈塞栓症の原因となる疾患。血栓は変性した血小板とフィブリンが混ぜ合わさって形成され、微小なものから大きなものまでサイズは様々で、IEによるvegetationよりも容易に弁から剥がれて塞栓症を起こす。

Incidence and Clinical Features
30年前の剖検例での報告では、1.6%の剖検患者に認めた。その65例の中で、51例は担癌患者で、adenocarcinomaが最も高頻度であった。肺癌、膵癌、胃癌、原発不明のadenocaricinomaが多かった。

Clinical Manifestation and Diagnosis
多くの患者は弁膜症としてではなく、脾、腎、四肢、脳の塞栓症としてみつかる。新たに発症した心雑音は診断の助けになるが、半数以下でしか認めない。50%程度の患者で塞栓症を起こす。MRIのDWIでIEとNBTEによる急性反復性の脳梗塞の所見を4つのパターンに分類して調べた研究がある。パターンとは、1:単一の病変、2:単一の動脈支配域に起こる近接した複数の病変、3:点状のびまん性病変、4:大小さまざまなびまん性病変の4つである。全36例中、9例のNBTEによる病変はすべてパターン4で、27例のIEによる病変は1-4のいずれも認めた。心臓の弁に付着した血栓の検索には、IEのVegetationと同様にTTEよりもTEEの方が感度が高い。

Management
背景にある癌の治療と抗凝固療法を行うことになるが、進行癌に合併することが多い疾患のため、癌そのものの治療は困難なことが多く、総じて予後は悪い。
抗凝固療法として、ヘパリン(低分子も含む)が塞栓症の再発予防に有効。しかし、理由は不明だがワーファリンは効果がないとされる。ヘパリンを中止すれば塞栓症を再発するため継続しなければならない。


Nonbacterial Thrombotic Endocarditis in Cancer Patients. The Oncologist 2007; 12: 518
Hypercoagulable disorders associated with malignancy. Up To Date 2010

Risk of Deep Vein Thrombosis Following a Single Negative Whole-Leg Compression Ultrasound

A Systematic Review and Meta-analysis

JAMA 2010; 303: 438

 

Abstract

背景

下肢深部静脈血栓症(DVT)疑いの患者では、超音波圧迫法(CUS)による検査が鑑別のための最初の検査となることが多い。CUSで陰性だった場合は、5-7日後にDVT除外のための再検が実施されるが、1回のWhole-leg CUSabove the knee CUSではない)だけでも近位、遠位のDVTは除外できるのかもしれない。

目的

DVT疑いでwhole-leg CUS陰性患者で抗凝固療法を実施しなかった場合の、静脈塞栓症発症のリスクについて調べる。

方法

MEDLINEEMBASECINAHLLIACSCochraneHealth Technology Assessments databaseを用いて19701月から200911月までの文献検索をした。また、補足としてインターネットやリファレンスリスト、専門家の意見も参考にした。見つかった文献のうち、whole-leg CUS陰性で抗凝固薬投与を受けないDVT疑い患者について、少なくとも90日以上の塞栓症イベント発症を追いかけたRCTや前向きコホートを対象とした。2名の著者が別々に、1回のwhole-leg CUSの結果、観察期間内に静脈塞栓症の発症があったか、研究の質について評価した。

結果

7つの研究が抽出され、whole-leg CUS陰性で抗凝固療法を実施しなかった患者は4731名だった。この中で、647名(13.7%)は担癌患者で、735名(15.3%)は手術(major surgery)を受けた患者だった。ほとんどの患者は寝たきりではなく、歩行可能であった。静脈塞栓症の発症やその結果によると考えられた死亡は34名(0.7%)に起こった。34名の内訳は、11名の遠位DVT7名の近位DVT7名の非致死的肺塞栓(PE)、9名の静脈塞栓症による死亡であった。Random-effects model with inverse variance weightingを用いると、3ヶ月間での静脈塞栓症発症リスクは0.57%95%CI 0.25-0.89%)だった。

結論

whole-leg CUS1回陰性を確認して抗凝固療法を実施しなかった場合、3ヶ月間での静脈塞栓症発症のリスクは低い。

   

<背景の補足>

過去に発表されたJAMARational clinical examinationsでは、DVT診断のガイドラインとして大雑把には、①well’s criteriaで検査前確立を見積もる、②検査前確率が低ければCUSまたはD-dimerで除外、③検査前確率が高くてCUS陰性の場合は静脈造影、検査前確率が中等度でCUS陰性の場合は1週間後のCUSで除外、となっている。

CUS再検の理由として、下腿DVTに対するCUSを見ていないこと(whole-leg CUSではない)、下腿のDVTは近位の静脈まで広がらなければ肺塞栓はまれだが、下腿のDVT30%1-2週間のうちに近位に広がり、近位DVT50%は肺塞栓を起こす、という事実に基づいているよう。だが、同時にCUS再検でDVTが見つかるのは1-2%との報告もあり、CUS再検の必要については議論が分かれている。これに対してWhole-leg CUSは遠位DVTまで含めた検査で、1回の検査でDVTが否定できるかもしれないというのが今回の命題。 

<方法の補足>

Follow up90日以上、診察または電話でのインタビューとカルテでチェックした。静脈塞栓症の発症については、研究ごとに異なるが、Whole-leg CUSVenographyV-Q scanchest CT angiogramなどで確認された。 

<結果の補足>

7つの研究が抽出され、whole-leg CUS陰性で抗凝固療法を実施しなかった患者は4731名だった。この中で、647名(13.7%)は担癌患者で、735名(15.3%)は手術(major surgery)を受けた患者だった。ほとんどの患者は寝たきりではなく、歩行可能であった。静脈塞栓症の発症やその結果によると考えられた死亡は34名(0.7%)に起こった。34名の内訳は、11名の遠位DVT7名の近位DVT7名の非致死的肺塞栓(PE)、9名の静脈塞栓症によると考えられる死亡(すべて入院中の急性疾患または進行癌患者で、剖検等での確認はされていない)であった。Random-effects model with inverse variance weightingを用いると、3ヶ月間での静脈塞栓症発症リスクは0.57%95%CI 0.25-0.89%)だった(Figure2)。 

また、2つの研究で、1618名の患者について、Wells scoreに基づいたpretest probabilityと静脈塞栓症発症リスクの関連について調べた。Low risk 1071名のうち0.29%95% CI 0-0.70%)、Moderate risk 467名のうち0.82%95% CI 0-1.83%)、High risk 80名のうち2.49%95% CI 0-7.11%)が静脈塞栓症を発症した(Table 4)。

<考察の補足>

Pretest probabilityによるイベント発症率については、特にmoderatehigh riskのサンプルサイズが小さいため、説得力に欠けるデータである。今回の患者の多くは救急患者で、入院患者のサンプルサイズが小さかったことからは、入院患者へのそのままの適応はしにくい。

結論として、Whole-leg CUSは救急でのDVT除外に有用であり、repeat CUSよりも利便性、効果ともに有用であった。Moderate-high pretest probabilityの患者や、D-dimerとの併用については今後の研究に期待。 

<個人的な感想>

救急外来などで、DVT疑いの患者にはwells scoreのチェックとCUSを実施することには変わりないが、きちんとWhole-leg CUSで評価することが重要だと。Score別にwhole-leg CUS陰性の対応をどうするかは、この研究からだけでは決められないが、少なくとも救急受診した患者の場合、whole-leg CUS陰性ならscoreに関わらず、抗凝固を今すぐ開始しなくてもよさそうな結果に見える。ただし、実際の救急ではhigh riskならwhole-leg CUS陰性でも次の検査に進むというこれまでのアプローチを変えることはないと思う。また、今回の研究からはmoderate riskwhole-leg CUS陰性の患者の扱いについてはあまり明確な方針が立てられない。もっともグレーゾーンで悩むポイントについては決められず、といったところ。

<心房粗動>

  1. 心房粗動は多くの場合自然停止しない、薬剤も無効
    心房は約300bpmで興奮しているので、2:1伝導(150bpm)や4:1伝導(75bpm)になりやすい
    また、抗不整脈薬も奏効率20%程度
     
  2. 最悪の状況を避ける
    房室伝導が1:1となると心拍数300bpmとなり心拍出量が保てなくなる
    運動時に多く、めまいや失神しそうになる症状があれば危険な兆候で、メインテート2.5mg/dayやテノーミン25mg/dayで対処
     
  3. カテーテルアブレーションで根治
    アブレーションでは90%以上の確率で心房粗動は根治できる
<上室頻拍>
  1. 病歴では、20代くらいから息止めなどで治まる動悸をたまに感じていて、また出現したから来院というのが典型的。2日以上症状を我慢し続けたというようなことでなければ心不全にはならない。
     
  2. 上室頻拍は100%停止できる。インデラル20mgとワソラン80mgを同時に屯用内服して外来待合で30分。それでダメなら洗面器に顔漬けして息ごらえを試す。それでもダメなら静注薬のワソラン5mgを5分かけて。
     
  3. 止まった後は副伝導路の治療につき相談。副伝導路がある限り、再発率は高く、アブレーションの適応。アブレーションの根治率は95%と高く、副作用も極めてまれ。ただし、上室頻拍で命を落とすことはないので、情報を伝えて、患者の希望を待つというスタンスでよい。
     
不整脈で困ったら 山下武志 メディカルサイエンス社 2009年 p120-122、125-128

<WPW症候群>
1.WPW症候群の半数は無症状で発見される

2.無症状のWPW症候群の予後は良好
  ⇒ 年間0.15%程度の突然死発症率だが、診断時無症状であった例の中で突然死は生じなかった
  ⇒ 職業上の理由や運動選手などの特殊な事情がない限り症状が出るまで何もしない方針でよい
 

<Brugada症候群>
1.Brugada波形は、V1-3のいずれかでcoved型ST上昇とそれに続く陰性T波、日本人の健診で見つかる頻度は0.1-0.2%

2.Brugada症候群の定義は、Brugada波形に加えて以下のうち1つを有すること
  ① 心室細動の既往
  ② 自然停止する心室頻拍
  ③ 45歳以下の突然死の家族歴
  ④ 臨床電気生理検査での心室細動誘発
  ⑤ 失神発作
  ⑥ 夜間苦悶様呼吸

3.日本人の無症状例でのBrugada波形の予後は、8年間の経過観察期間で全死亡率4.1%、心血管死亡1%、非Brugada波形の対照群ではそれぞれ4.4%、1.0%で有意差なし(J Am Cardiol 2008; 102: 585)

4.今のところリスクの層別化はできていないが、突然死の家族暦と不整脈と思われる失神の既往があれば、積極的な介入(植え込み型除細動器)が必要。両方なければ介入は不必要?
 

不整脈で困ったら 山下武志 メディカルサイエンス社 2009年 p78-89

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