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A Multifactorial Approach to Understanding Fall Risk in Older People.
J Am Geriatr Soc. 2010;58:1679

BMJ 2010;341:c4165と同じサンプルを用いた研究。
500名中、転倒したのは214名(43.6%)で、1回のみは120名(24.0%)、2回以上は94名(19.1%)、転倒で怪我をしたのは141名だった。この研究での転倒の定義(1回の怪我をした転倒または2回以上の怪我のない転倒)に当てはまったのは166名(33.2%)だった。


転倒のリスク因子は、
● 身体機能が悪い(PPAの点数低い)
● 能力低下が多い(ADLが低い)
● 老年期うつ病のスケール(GDA)に当てはまる症状が多い
● 遂行機能障害
● 転倒に対する不安が強い
● 過去の転倒歴

リスクがない群で年間転倒率11%、ハイリスク群では54%だった。
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Determinants of disparties between perceived and physiological risk of falling among elderly people: cohort study.
BMJ 2010;341:c4165


ABSTRACT

Objectives: 高齢者の転倒に関する不安について、その不安の出現率や、不安と自覚的・他覚的な転倒リスクとの関連について調べた。また、自覚的転倒リスクと他覚的転倒リスクとの解離が実際の転倒とどう関連しているのかを調べた。

Design: 前向きコホート
Setting: オーストラリアのシドニー東部の地域
Participants: 70-90歳の500
 
Main Outcome Measures: 医学的、身体能力、神経心理学的な側面から他覚的転倒リスクを評価した。自覚的転倒リスクは、falls efficacy scale internationalを用いて評価した。フォローアップは月に1回の頻度で1年間にわたって行った。

 
Results: 多変量解析では、自覚的転倒リスクも他覚的転倒リスクも、転倒に対する独立したリスク因子だった。Classification tree analysisを用いて、自覚的・他覚的転倒リスクを4つのグループ(vigorousanxiousstoicaware)に分類した。自覚的リスクと他覚的リスクが一致したのは、vigorous群(自覚:低、他覚:低)144名(29%)、aware群(自覚:高、他覚:高)202名(40%)だった。逆に、自覚的リスクと他覚的リスクとに解離があったのは、anxious群(自覚:高、他覚:低)54名(11%)とstoic群(自覚:低、他覚:高)100名(20%)だった。Anxious群は、同じ他覚的リスクが低いvigorous群に比べて転倒が多く、うつ症状(P=0.029)や神経症(P=0.026)、遂行機能障害(P=0.010)が多かった。Stoic群では、同じ他覚的リスクが高いAware群に比べて転倒が少なく、うつ症状や神経症が少なく(P=0.001)、運動習慣や社会参加の機会を維持していた(P=0.048)。

 
Conclusion: 多くの参加者が自分の転倒リスクについて、他覚的リスクとは解離した認識をしていた。この解離は心理面の影響を受けており、また実際の転倒との関連もはっきり認めた。高齢者の転倒リスク評価には、身体機能などの他覚的リスクだけでなく、本人の自覚的リスクも含めるべきである。



<コメント>
除外基準は、認知症、成長・発達の障害、精神疾患、パーキンソン病、多発性硬化症、神経筋疾患、中枢神経感染症、身体・精神疾患があり各種評価ができない場合

評価項目は、
●Medical:既往、内服、WHODASⅡ(WHO disability assessment schedule)、AQoLⅡ(assessment of QOL)、IPEQ(incidental and planned exercise questionnaire)
●Physiological:PPA(physiological profile assessment)、coordinated stability test
●Neuropsychological:FES-I(falls efficacy scale international)、GDS(geriatric depression scale)、Goldberg anxiety scale、NEO-FFI、TMT-A/B

転倒の定義は、
1回の怪我を伴う転倒、または複数回の怪我をしない転倒のエピソードを転倒と評価

結果の考察について、
physiological fall riskの高低によらず、perceived riskが高いほうが実際の転倒が多かった。特に、
physiological riskが高い群で、(perceived riskが低いと洞察力や注意力が足りないため、転倒しやすいのではないかという予想に対して)perceived riskが低い方が転倒しにくかった点が予想と違った。この理由は、perceived riskが低い群では、高い群と比べて、過去の転倒が少なく、日常的な運動習慣がある人が多く、抑うつ・神経症的な症状が少なく、向精神薬の内服が少なく、QOLの高い、社会参加もしている、身体的にも精神的にもより健康的な生活をしている人が多かったことが要因と考えられた。

Apathy in Alzheimer's Disease. J Am Geriatr Soc. 2001;49:1700
アルツハイマー病のBPSD. 老年精神医学雑誌.2010;21:850

アパシーはアルツハイマー病(AD)で最も多い行動障害で、ADの重症度によらず出現する。軽症では42%、中等症では80%、重症では92%の出現率とされる。

Apathy or Depression?

アパシーの症状:反応時間の延長、無関心、社会性低下、自発性低下、持続性低下

うつの症状:不快な感情表現、起死念慮、罪悪感、自己批判、悲観、絶望

共通する症状:無関心、精神活動低下、易疲労感、過眠、洞察力低下

①全面的に抑うつ気分があり喜びが失われている、②自虐的なことを言って死にたいと訴える、③うつ病の家族歴や既往歴がある、このいずれかがあれば認知症・BPSDと判断しないでうつ病を鑑別に考える。

アパシーもうつも、前頭葉の障害によるとされ、オーバーラップすることもある。また、うつの治療でセロトニンの再取り込み阻害をすることで副作用としても生じる。AD患者で、うつ状態をきたさずにアパシーのみを呈したのは45%、うつ状態と同時にアパシーをきたしたのは約59%とされた。

The Older Adult Driver With Cognitive Impairment. “It’s a Very Frustrating Life”
JAMA 2010;303:1632
 
方法:
MEDLINEで運転(automobile driving、computer simulation、road test、automobile driving examination、accident-traffic)と患者特性(cognitive impairment、dementia、Alzheimer’s disease、frontal lobe syndrome、Lewy body disease)の検索語で1994年から2009年9月までのpeer-review journalを検索した。
 
認知症と運転:
交通事故の研究からは、認知症患者は一般高齢者の2倍の確率で事故を起こしやすいと考えられるが、必ずしも全ての研究で有意差が出ているわけではない。研究ごとに事故の定義や背景などが異なるためと思われる。
Driving simulationを用いた研究では、アルツハイマー病患者は非認知症患者に比べて、運転は明らかに下手で、道路から外れたり、規制速度よりも遅いスピードで走ったり、ブレーキの際の踏み込みの力が小さく、左折(日本では右折に相当?)が遅かった。事故回避のシュミレーションでは、不注意や反応が遅いこと、反応が不適切なことが事故になる原因であった。
Road testを用いた研究では、認知症患者は車線変更や車間、左折、駐車が難しく、道を間違えることもあった。134名の認知症患者の研究では、88%はごく軽症の認知症であったが、69%が公の運転試験(適性検査)に合格した。この患者群が、運転を止めるまでに中央値2年かかっている。
疾患毎に調べた研究では、アルツハイマー病と脳血管性認知症で、運転中のミスは似通っており、疾患毎というよりは認知症の重症度の方が重要なことが示されている。
 
運転の安全性の評価方法:
認知症の診断をつけること、特に治療可能な認知症を見つけることに注意し、認知症の重症度の評価をする。現在、車の運転をしていれば、次のステップは認知症による運転への影響を評価することだが、その中には、Box1のような質問紙を含む。また、空間認知や遂行機能などを神経心理検査でチェックする。必要に応じ、運転のリハを行うこともある。認知症の早期には、ほとんどは適性検査に合格するので、認知症の診断だけで運転免許の失行とはならない。ただ、変性疾患などで進行する場合は特に、診断がついたら運転についての相談を始めていくべきである。
 
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運転能力の予測:
6人の医師が、50人の認知症患者のroad testでの運転について予測した研究がある。予測の際には、運転経験、事故歴、違反歴、視力や神経学的所見、神経心理検査の結果を参考にしたが、62~78%の確率で予測が当たった。一般臨床経験よりも認知症の診療経験が予測精度に大きく影響した。他の研究では、患者のIADLが30%低下すれば、その家族の75%は安全な運転ができないととらえていることが示された。
 
ガイドラインと実際の臨床:
各種ガイドラインでは、中等度から重症の認知症では運転は中止すべきとされるが、軽症の認知症ではどうするかは専門家の中でも意見が分かれる。
Box1に、運転技能や運転に関する疾患、薬剤に関する質問がまとめられており、運転のリスク評価に用いることができる。
神経心理検査について。MMSEは認知症のスクリーニングに用いられ、運転技能や事故との関連があるかもしれないが、運転に関するカットオフ値なども含め十分に調べられていない。2004年のメタ解析では、空間認知に関する神経心理検査が運転に最も関連があると結論付けられている。最近では、高齢認知症患者の運転にはTrail Making Testや迷路などの視覚的な注意機能や遂行機能が関連すると報告されている。
American Medical Associationによる高齢者の運転に関するガイドラインでは、視野対座法、Snellen eye chart、時計描画、TMT-B、MMT、頚部・四肢のROMを評価項目に挙げている。
 
Box 1. Assessing Patients for Driving Safety

History: Questions for Caregivers

Has the patient had any motor vehicle crashes?
Has the patient had any "near misses"?
Has the patient had any tickets?
Has the patient been pulled over by police?
Have you noticed a change in the patient's driving behaviors from baseline? Since the last examination?
Has the patient had difficulty staying in a lane?
Does the patient have difficulty following the rules of the road?
Do other drivers honk at the patient?
Are there scratches on the vehicle?
Has the patient gotten lost in familiar areas?
Is the patient vigilant in scanning for vehicles/pedestrians?

Physical Examination: Assessment for Comorbid Conditions That Can Further Reduce Capacity
Visual: cataracts, diabetic retinopathy, macular degeneration, glaucoma
Cognitive: sleep apnea, multiple sclerosis, Parkinson disease, psychiatric disease, diabetes
Motor: degenerative joint disease, muscle weakness, neuropathy
Medication: assessment for sedating agents, Antihistamines, Antipsychotics, Tricyclic antidepressants, Bowel / bladder antispasmodics, Benzodiazepines, Muscle relaxants, Barbiturates

Functional Assessment: Assessment of Instrumental Activities of Daily Living
Food preparation, finances, telephone, medications, shopping, housekeeping, laundry

Is the PPS a Useful Predictor of Mortality in a Heterogeneous Hospice Population?
J Palliat Med, 2005: 1; 373-378


対象:緩和ケア病棟に初回入院した患者に
PPSをとった。平均年齢78歳、がん患者も非がん患者も含む、在宅患者も施設入所者も含む、466名のデータを解析した。

 

データ解析:PPSスコアの統計。PPS10-20群、30-40群、50以上群に分けて、死亡率を調べた。また、療養場所別や疾患別にPPSと死亡率の関連を調べた。また、関連がある場合は、PPSの予後予測の指標としての精度を調べた。具体的には、PPSの評価時から、1373090日後の予後予測の精度を調べた。

 

結果:1年間のデータ収集で、少なくとも5ヶ月以上の経過観察を行った。466名のPSSを調べて、そのうち最終的には422名(90.6%)が死亡し、38名(8.1%)は生存していた。また、6名(1.3%)は退院していた。

在宅からの患者は305名(65%)、施設入所からの患者は161名(34%)だった。がん患者214名(46%)、その他は心疾患や認知症、脳卒中、呼吸器疾患など多様な非がん患者であった。

PPSの平均38で、60-70の患者はほとんどおらず、80以上はゼロだった。

ROC曲線でPPSの予後予測精度を調べたところ、予後1週間以内は正確だったが、30日、90日の精度は低かった。PPS40-50の患者の6ヶ月生存率は80%程度、PPS60-70でも73%だったことからは、緩和ケア病棟入院時のPPS70以下の患者の予後は悪いといえる。

在宅患者と施設入所者とを比較すると、施設入所者の方が入院時のPPSはやや高く(4034)、高齢(85歳対75歳)だった。PPS10-20の患者の7日間での死亡率は施設入所者の方がやや高かった(79%64%)が、その後の死亡率は同等だった。PPS30以上の患者の予後は、在宅と施設入所とでは違いがなかった。

がん患者と非がん患者とを比較すると、がん患者の方が入院時のPPSは高く(4532)、若年(73歳対83歳)であった。PPSでの予後予測について、全体としては非がん患者の方が正確だった。

 

結論:PPSは緩和ケア病棟の入院患者の入院時の予後予測ツールとして有用であり、施設入所者や非がん患者にも用いることができる。

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